「ジョブ理論」

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ちょっと古い例ですが、スマホゲームの質が良くなって、数が増えたことにより、ポータブルゲーム機を持ち歩く人が減少したり、通勤電車内で新聞の代わりに、スマホ・タブレッドで新聞を読む人が増えましたよね。 時代が変われば、人々のニーズや使用される媒体も変わります。駅改札の伝言板を知っている人は、、、年齢がばれますね。
日常の生活で、さまざまなモノを購入したり、サービスを活用することがあると思います。 今回はそんな時に、“人が、本当は何を求めているのか”という本のお話をしようと思います。

私たちは、本当は何を求めているのでしょうか?

モノを買う時・行動を起こす時、私たちは何を求めているのでしょうか?特定の商品を買う時、私たちがなぜその商品を買うのか?その因果関係を明らかにしてはくれないし。イノベーターでさえ、その“原因”の発見を最重視して取り組む人は多くはありません。
私たちは、本当は何を求めているのでしょうか?書籍の内容を紹介しつつ、進めてみたいと思います。

「“ミルクシェイク”のジレンマ」

書籍では、 “ミルクシェイク”を購入するストーリーが例としてあげられています。私たちが、何気ない朝“ミルクシェイク”を購入する時に消化したかったジョブは、「仕事先まで、長く退屈な運転の時間を埋めるコト」であったと気づいた時に、“ミルクシェイク”が果たしていたジョブは、

  1. (ジョブの発見)“ミルクシェイク”の購入
  2. (本来のジョブの発見)“ミルクシェイク”は、空いた時間を埋めるモノ
  3. (ジョブへのコミュニケーション)本当のジョブの発見

このように考えることができるのではないでしょうか。本来求めているモノは、競合商品の購入ではなく、時間を埋めるモノだったと考えることができます。“ミルクシェイク”が本当に欲しかったのではなくて、その場で入手できるジョブとして、たまたま“ミルクシェイク”があっただけと言えるのではないでしょうか。

新しい家を建てて売るというビジネスの場合

顧客の本来のジョブは、人生を移動させるコトと捉えることにより、インサイトに沿ったジョブの発見をすることができます。顧客が転居に二の足を踏むような状態だったと仮定して、転居に伴う不安の軽減を重視して再考すると、

  • 引っ越しの際、2年間の家具保管サービス
  • 新居に何を置き、処分するのかを引越し後にゆっくり選別できる仕分け
  • 負担だった30ページに及ぶカタログを、内装のバリエーションを3つに集約する

ことなどを提案し、不安を軽減することによりジョブの達成へと導くことができるのではないでしょうか。
「ジョブ理論の奥行きと可能性」として、本来の目的を満たす為に家のレイアウト変更などをするコトではなく、思い出ごと移動するサービスであることを念頭にコミュニケーションを設計することによって、本来のジョブを解決するこへと導くことができるのではないでしょうか。本当は家を買いたいのではなく、その先にある生活を求めていると考えることが出来ます。

日常の身近なジョブの例

少し視点を変えて、身近なことで片付けるべきジョブの例として、

  • 喫茶店のライバル=休憩する場所
  • 飲食店のライバル=コンビニ
  • ちょっとして時間を埋めるガムのライバル=スマートフォン

のように競合商品ではなく、他のサービスにより片付けるべきジョブを埋めることができます。本当に求められているジョブは何であるかを考え、ジョブを片付けることが私たちにとって、重要なことなのではないでしょうか。

とはいえ、たった1つのジョブのストーリーを達成へと導くことは難しい。それは、ジョブを妨げる要因は多岐に渡り、人(デモグラフィク)・環境(ジオグラフィック)によって、様々な影響下に置かれているからです。そのことを忘れずに、進んでいくことが本来のジョブの達成に重要なのではないでしょうか?

ジョブを発見し、ジョブを雇用するとは?

様々な状況下において、ジョブを発見し・雇用することで本来の目的を達成することが重要なのではないでしょうか。これからの時代、A・Iの発達や自動運転技術の向上などにより、ジョブ自体に変化が起こることも十分考えられます。
私たちは、「どんなジョブ(用事・仕事)」を片付けたくて、その商品・サービスを雇用するのか?」
的確にインサイトを分析し→ストーリーを導き→本来求められているジョブを解決することこそが、これから求められるのではないでしょうか!
最後に仕事の場合を考えてみましょう。いくつかの選択肢の中から選ばれた提案があるとします。しかし、実はその先にもっと深いジョブがあり、それを発見することができれば、唯一無二のスキルの獲得に繋がるかもしれません。本当に求められているジョブを再度見つめ直すことをお勧めします。

Amazon購入ページ:「ジョブ理論」クレイトン・M・クリステンセン

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